土曜日, 11月 27, 2004
ケミブラ
ニューアルバム「Push The Button」、来年1月リリースですね。僕のところには厳重なコピープロテクションのかかったプロモが到着しました! 非常に良いです。劇的新展開はないんですが、今までの路線を現代的にした感じで、ダンスミュージックファン必聴の一枚です。もはやストーンズみたいなもんですね。シングルカットの「Galvanize」にはA Tribe Called QuestのQ-Tipが参加、仲の良いシャーラタンズのTim Burgessも「The Boxer」に参加していてメジャー感もありますが、Bloc PartyのKele Okerekeなど新人も起用されていて、新鮮さもあります。僕はBloc Partyも好きなので、Keleが参加した4つ打ちの「Believe」は相当気に入っています。ケミブラのようなユニットがたくさんいたら、ダンスシーンはすばらしいものになるだろうなぁと思ってしまいました。
金曜日, 11月 26, 2004
ダレンエマーソン
昨日ひさしぶりにダレンエマーソンに会いました。僕は彼がアンダーワールドに入る前から友達なので、今でも親しくしてもらっているのですが、ちょービッグになってしまったので、なんか不思議な感じなんですよ。とりあえず成功してる人特有のありがたーいポジティブなヴァイブをもらってきました。最近はメール出しても返事がないので、「しょーがないか、あれだけ大物だと」とか思ってたのですが、会うなり「お前はなんでメールくれないんだ」って言われて笑いましたね。みなさんエレグラ楽しんでくださいね。
日曜日, 11月 21, 2004
この10年間
ラウド編集部の引越しでCDの整理をすることにしました。いやー10年分のCDは整理しがいがある。編集部は基本的にはプロモ盤を送ってもらえるので、存在するCDを見ると日本のレコード会社がどのように動いていたかよくわかります。’90年代中盤はテクノが元気でした。主人公ソニーさん&サブライムさん。’90年代後半はドラムンベース全盛。主人公ソニーさん&エイベックスさん。’00年代はユーロトランス大爆発。主人公エイベックスさん&ビクターさん。こうやってみると3から4年周期で流行に大きな変化がおきていますし、シーンは拡大の一途です。そこから考えると、今年後半から来年スタートでものすごいのがきそうなんですが、なんだと思いますか?テクノの前はGOLDやC&Cあたりのダンスブームなんかがあって、ハウスがはやってたんで、順番から言うとハウス?それともその前にはやってたユーロビート?なんて考えてしまいますが、おそらく今回はまだ循環しないと僕はふんでいます。前にも書いたと思うんですが、踊れるロックというかニューウエイヴのバンドブームが起きると思っているのです。かつてロックはスタジオを借りないとつくれない音楽でしたが、今はギタリストとボーカルとプログラミング担当がいれば自宅でつくれてしまいます。ボーカルブースがないのはちとつらいんですが、風呂で録ればいいんです。ベースもいたらいいかもしれません。ギターと同じでラインのアンプシミュレーターで録れてしまいます。でも、ドラムはやっぱり録れません。よって、ドラマーのないユニット=ダンスユニットになってしまうわけで、それが踊れるロックのムーブメントを起こすと思うわけです。なんか消去法っぽいんですが、できることからやろうとするのは普通のことだと思います。この予測が当たる確率はおそらく20%くらいかな?
土曜日, 11月 20, 2004
偶然?
さっき別の話題で記事を書いていて、投稿しようとしたらネットの回線がきれて、投稿できませんでした。itscomはよく回線が切れるので(改善しろー!)、珍しいことではありませんが、こういう時、僕は「その記事は発表すべきではない」と考えます。最近、ラウド編集部をスタジオのあるところにもってきましたが、これは「ラウドの仕事が多くなってきたけど、どうしようかな?」と思っていたところに、渋谷の事務所が更新時期だという電話を不動産屋さんからもらったのでそうしました。偶然と思われることには、熟考したこと以上のパワーがあるというのが僕の考え方です。あと、みんながそろって反対の時は、あえてそれを押し切ることが多いです。みんながそろって賛成の時は大失敗もないですが、大成功もないのです。だから、そこに賭ける価値はあまりなく、むしろその逆の時に注目するという考え方なのです。
火曜日, 11月 16, 2004
グウェンステファニー
このblogはbloggerってやつでつくってるんですが、今日更新しようとしたら案内が日本語になっててビックリ。日本人の利用者が増えてるんでしょーね。このコーナー、blogなのに書きっぱなしでごめんなさい。前にも書いたんですが、更新もちゃんとできないので、リアクションいただいても返せないと思われます。それはとても失礼なことなので、書きっぱなしになっております。直接会った人から、リアクションもらうことが多くて恐縮です。さて、ラウド今月号の表紙はグウェンステファニーです。グラミー賞もとってしまったあのノーダウトのボーカルなんですが、ダンスアルバムをつくったんですね。今、時代感覚はポップなところにあるんで、おもしろいなぁーと思って、表紙になってもらいました。インタビューに行ったら、本人が「この雑誌の表紙になれるの?!」って言ってたのがおもしろくも嬉しかったです。ラウドも予測のつかないことするなぁーと自分で思いました。来週早々発売なんでぜひ読んでみてください。ちなみにシングルのリミックスはジャックルコントで、ちょーかっこいいです。
日曜日, 11月 14, 2004
U2
最近頭の中から離れないギターリフというのがありまして、しばらくTHE MUSIC「Freedom Fighter」だったんですが、U2の「Vertigo」に変わりました。こいつは歌メロにフックがあるわけじゃなくて、ギターリフ一発ものなんで強力ですね。そういうところは、ダンスミュージックにちょっと似ている。1200Micsの「High Paradise」とかあの合唱みたいなところがフックなわけで、そういうフックがあるものが基本的に僕は好きです。遊びに行って帰るとき覚えてるのはフックのある曲だけで、「あのなんとかとなんとかの間にかかってたフルオンイスラエリのグルーヴィーなトラック最高だったなー」なんて思わないでしょ?フックの強い曲をチージーという一言でかたづける風潮がちょっと前までありましたが、あれは僕には理解できないものでした。実際、UKのトランスDJに会うと「チージなのが好きだね」って、ひっくりかえしてる人が多かった。「ひっくりかえす」っていうのはどういうことかというと、「かっこわるい」とされていることを「かっこいい」ととらえることで、「かっこよかった」ものを「かっこわるい」ものにしてしまうことです。例を挙げると、プログレッシヴハウスのファンがダッチトランスを「チージーだ」とした場合に、ダッチのファンが「チージーなのがいいんだよ」って言ってしまうと、プロッグのファンはダッチを理解せずに批評してしまったことになり一本負けなのです。こういうことは世の中にたくさんあるので、一番いいのは「わからないものを批評しない」ことです。よさがわからないのは「理解できない」ということで、それ以上つっこむとただの自己弁護になってしまいますから。ラウドには、「理解できないものは雑誌に載せない」というポリシーがありまして、これはどちらかというと「理解できないものをたたく」傾向にある他の雑誌と大きく違う点です。かなり脱線したので、今日はこれにて失礼。
水曜日, 11月 10, 2004
質より大事なもの
レコードはCDより音が良い。これは少なくとも聴感上、体感上は多くの人が認めるところでしょう。土鍋でたいたご飯は電気炊飯器のご飯よりおいしい。これはもっと多くの人が賛成してくれるところです。井戸水は、水道水よりうまい。これはほとんどの場合そうです。では、なぜ巷にはレコードや土鍋や井戸水が氾濫していないのでしょう。なぜならいずれの場合も後者は便利だからです。そう考えると、僕らの社会では便利さのために質が犠牲になっているケースが多いことに気づきます。そこで便利さを手に入れることによって次の段階にすすめるからです。音楽をつくっていると、こういう状況にはよく出会います。本物のミニムーグでつくったベースは、どんなシンセよりファットでおそるべき存在感ですが、いちいちチューニングを微調整しながらレコーディングすることによって失われる時間はかなり問題です。プラグインソフトでシミュレーションしたムーグはしょせんソフトウェアでしかなく、本物には遠くおよばないのですが、それを使うことで別の実験をする余裕が生まれます。質にこだわるより、新しいことに挑戦することの方が進化という点では重要だと僕は考えます。だからDJはCDJとDVDJを使うべきだと思うのです。
日曜日, 11月 07, 2004
出口調査
大統領選の出口調査が実際の結果と大きく違っているという噂が出てきましたねー。電子投票機がブッシュさん側共和党支持の会社による納品だっていうのは事実だそうで、これにはビックリ。それじゃぁ民主党は一万年勝てないって。クラブは行けば動員数もわかるし、プレイのよしあしでフロアの人数も変わるから、よほど民主的だ。今朝のラジャラムも前売り完売だったそうです。ちゃんと気持ちよく遊べるくらいの販売数だったようで、Solsticeの良識を見ましたね。ゴリゴリのシンセが再び復活して、ギターものに迫る人気になっていたのが印象的でした。僕らの「Paranoid」もかけてくれたんで、素直にうれしかったです。客層が結構サイバーっぽくなっていたのは、僕はまったくOKなんですが、昔からいるゴアファンにはつらいかもしれませんね。そういう人はまた違うパーティーを探して移動していくのでしょう。サイバーからサイケに人が流れたように。それでサイバーにはまた新たなお客さんが入ってくるのでしょう。それでいいんだと思います。
土曜日, 11月 06, 2004
フロアで叫んでしまったとき
すんごいいいDJもしくはライヴで、フロアで叫んじゃったことって、数えるほどしかないんですが、ちょっと思い出してみました。90年代前半:サシャ(ロンドンにて)、デヴィッドモラレス(イエロー)、ダレンエマーソン(イエロー)、プライマルスクリーム(クラブチッタ)中盤:トニーデヴィト(X-tra)、アンダーワールド(リキッドルーム)むむむ。。。。。たったこんだけか? うまくてうなっちゃったのは90年代:ロランガルニエ(マニアックラヴ)、最近:ホセデデヴィーナ(イビサにて)、パコオスーナ(ルネス)。非常に良い選曲だと思ったのは、90年代:ポールオークンフォールド、ダニーランプリング、最近:DJティエスト。非常に良い踊りだと思ったのは、最近:ラジャラム。こんなとこでしょーか。うまいが自分の好みではなかったというのは、当然ここには入っておりません。こうやってふりかえってみると実はデヴィッドモラレスが最強なんですよ。歳がわかると言ってしまえばそれまでですが、一応ハウスからサイケまで満遍なく楽しんできた経験からそう思ったんですよ。自分でも意外でした。日本人DJはみんなうまくて日本人好みなのですが、僕より後に登場した人がほとんどなので、僕にとっては初期インパクトが無く、ここには入りませんでした。けして外人崇拝というわけではありません。
金曜日, 11月 05, 2004
i-D
'90年代前半のi-Dは、クラブ雑誌か?と思うほどクラブネタが多かった。最近では跡形もないのはご存知の通り。ファッション雑誌というかああいう新しもの好きスタイル雑誌は実に移り気なんです。僕も大学時代にはi-DやSTUDIO VOICEをかっこいいと思って読んでいたものですが、僕が読みたいのは早稲田を出た雑誌編集畑10年の編集者が選ぶトウキョウの人気シェフ特集ではなく、実力派シェフが選ぶ自分も行きたいレストラン特集だということに今は気がついてしまったのでした。
木曜日, 11月 04, 2004
ケリーさん
ケリーさん負けちゃいましたね。。。。。悲しいです。ブッシュさんはイランも攻撃するつもりなんでしょうね。巷にはビンラディン自体がブッシュのやらせだとか投票がマイクロウエーヴで思考操作されていたとかとんでもない噂まで出回っていますが、ただただ4年間世界大戦が起きないことを祈るのみです。日本は仏教メインなのにブッシュ十字軍に参加なんてしゃれにならないでしょ。投票結果見て思ったんですが、都市部の人は良識あるんですね。で、まん中へんの人達はかなりの割合で「戦争賛成!」なんですね。。。。。こういう落ち込んでいる時はアンダーグラウンドなダンスミュージックじゃなくて、ポップミュージックをききましょう。おすすめは
bbc radio1のThe Official UK Chart Showです。僕は毎週これを仕事しながら聴いてまして、今では12インチよりチャートヒットの方がはるかに詳しくなってしまいました。ポップミュージックを聴いていると、いろんな深刻なことを忘れますよね。アンダーグラウンドに10年以上ハマっていたので、その良さを忘れていました。ちなみにダンスものではEric PrydzとDeep Dishが大ヒット中です。
火曜日, 11月 02, 2004
ジョンピール
UKにはジョンピールという大御所ラジオDJがおりまして、彼はもう40年近くにわたって新人ロックバンドを世の中に紹介してきました。デヴィッドボウイからホワイトストライプスまでって感じなんですが、オービタルやアンダーワールドといったロック的要素を持つダンスアクトにも好意的でした。日本には彼のように常に新人に気を配って、前向きに紹介していこうというラジオDJも音楽評論家もいません。きわめて職業的であるか、頭でっかちな皮肉屋さんであるかどっちかなんですよね。僕はもともとニューウエイヴ好きだったので、いつもUKにはジョンピールがいるから、ロックが発展したんだと思っていました。そんな彼がつい先日、心臓麻痺で他界しました。大変悲しいことです。ご冥福をお祈りします。
月曜日, 11月 01, 2004
FLOORnetよろしいんじゃないですか
今日送られてきた最新号を見たら、もとのJ-POPよりスタイルに戻ってましたね。らしくて、よかったです。僕は思うんですが、いろいろ違うことをやる人がいるからこそシーンは大きくなるわけで、全員が同じ方向を向いたら発展はないんです。それはあらゆるところで当てはまるわけで、より優れたものに絞り込まれていくという考え方は完全な間違いなんですよ。ダーウィンの進化論がデタラメなのは、サルがいつまでたっても人間にならないし、その中間がどこにもいないってことで証明されていると思うし、宇宙の基本原理はあらゆるバリエーションの共存とその関わり合いにあると思うのです。しかるに、僕らひとりひとりには存在の理由があるし、よく歌詞に出てくる「かけがえのない自分、ありのままの自分」には充分な価値があるとも思うのです。僕はこだわりなくいろいろな音楽を聴いたりつくったりしますが、背景には「振幅こそ命」という考え方がありまして、雑食であることをすばらしいと思っているのです。画一化は敵、個性命。
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