’80年代後半に生まれたレイヴは、それまで一部の人間のものだったクラブカルチャーに対するオルタネティヴとして機能したがゆえに、巨大化しました。ダンスするのにクラブっぽい格好をする必要はない、むしろTシャツにスニーカーの方がいいじゃないかという考え方だったわけで、スノッブなものへの反発という点でパンクに共通するものがあったわけです。これは今でもテクノシーンなどには残っていると思うのですが、どういうわけかレイヴ的カジュアル感はすたれ気味で、今では再びスノッブな方が息をふきかえしつつあります。ちょっと違うかもしれませんが、新宿リキッドルーム VS La Fabriqueって構図ですね。なぜ、スノッブ&エリーティズムはクラブで消滅しないのか?ここには重要な意味があります。つまりクラブの本質がそこにあるということなのです。よって、王道はどんなに巨大な反撃を受けても消えずに残るわけです。チャラチャラした尻軽な文化があるから、それに対するパンクが存在し得るわけで、これらは陰陽の関係。どちらも楽しめる余裕を持つことをおススメします。