新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。さて、新年を迎えていろんなことを考えました。僕は雑誌をやっている関係で、たくさんの人と接する機会があるのですが、相手はこちらが思っているのと違うことを考えているケースがほとんどです。うちは善意で、いろいろよくしているつもりなのに、相手の期待ははるかにそれ以上だったために「ラウドは自分を評価してくれない。態度が悪い」と思われたり、結構事務的なおつきあいになってしまっているなぁと思っている人に、「サポートうれしかったです」とすごく感謝されたりします。こういう時、みんなに気に入られたいからといって、前者によりつくして、後者を放っておくのは僕のやり方ではありません。結果的に前者は僕のまわりから離れていくし、後者とはよいおつきあいを続けることができます。意外に思うかもしれませんが、アンダーワールドやケミブラといった、うちが初期からサポートしてきたビッグアーティストは、いまだに「サポートありがとう」と言ってくれます。もはや「サポートありがとう」はうちの台詞なんですが、彼らはけして芽が出た時のことを忘れて高慢になったりしないのです。ラウドの方向性は僕が勝手に決めているわけではなく、こうしてお互いを尊重しあうところから生まれてきます。結果的に、僕らは求められている方向に流されていくのです。何事にもこだわらず、世の流れに身をまかせる、これぞすべての真髄だと思うのです。